榊は月にどれくらい必要?一対の意味と本数の目安を榊農家が解説

榊

榊は神棚の左右に一対で供えるため、1回に2束必要になります。本数は束によって違うので、月にどれくらい必要かは「回数×2束」で考えると見当がつきます。

供え始めるとき、1回にどれだけ用意すればよいのか、次はいつ買えばよいのかが分かりにくいという声をよくいただきます。

私たち「高嶺の榊」は、富士山の麓で榊を育てている榊農家です。神社庁や神社の案内と、出荷している側から見た量の考え方をまとめました。

私たちについて
私たちについて

日本の神様には日本の榊を。富士山の麓で大切に育てた榊を榊農家が直送でお届けします。

榊は神棚に何本必要?

まず、供える単位から整理します。

数えるのは本数ではなく束

榊は、枝の本数ではなく束で考えるのが基本です。

神社本庁は、神棚の両側には榊をお供えし、毎日水を取り替えてみずみずしさを保つよう案内しています。左右にそれぞれ挿す、という考え方です。

東京都神社庁は、榊を暖地の山林に自生するツバキ科の常緑樹だとしています。枝物なので、切り花のように1本ずつ数える形にはなりません。

1束に入る枝の本数は、生産者や店によって違います。そのため「何本」ではなく、左右に挿すのに足りる量、という見方になります。枝の太さや葉の付き方でもかさは変わるため、本数だけでは量が決まりません。

高嶺の榊では、1回のお届けを2束1対にしています。届いたら左右に1束ずつ挿せる形です。

榊立てに入る量は器で決まる

挿せる本数は、榊立ての口径で決まります。

口の細い器に詰め込むと、水が回りにくくなって傷みが早まります。逆に口が広すぎると、枝が倒れて散らばります。

器と枝の量が釣り合っていると、水の減り方も安定します。水の量に対して枝が多すぎると、水が早く濁ります。1日で濁るようなら、枝を少し減らす目安になります。

榊立ての選び方は、榊立ての記事でまとめています。

神棚の大きさで長さを選ぶ

本数より先に決まるのは、枝の長さです。

高嶺の榊では25cm・30cm・36cmの3つの長さをご用意しています。小さな神棚には25cmが収まりやすく、大きめの宮形には36cmが合います。

長すぎる枝を切って調整すると、その分が無駄になります。神棚の高さに合う長さを選ぶことが、量の設計の出発点になります。神棚の扉や神鏡に葉が当たらない高さかどうかも、目安のひとつです。

宮形の大きさから考える方法は、簡易神棚・モダン神棚の記事でまとめています。

榊の「一対」とはどういうこと?

一対という言い方には、供え方の考え方が含まれています。

左右に同じものを供える

一対は、左右に1つずつ、同じものを供えることを指します。

神社本庁の案内も、神棚の「両側」に榊をお供えするという書き方です。

北海道神社庁は、神棚をまつるのに最低必要なものとして榊立を挙げています。左右で一対になる器です。

左右で長さや量が違うと、見た目のほかに水の減り方も変わります。同じ束を2つ用意する形が、管理の上でも楽になります。

片方だけでも祀れないわけではない

置き場所が狭い場合、片側だけという形もあります。

群馬県前橋市の産泰神社は、神具は装飾品なので、スペースがない場合は無理して用意しなくてよいとしています。

同じ神社は、すべて揃えるのが理想としつつ、「お神札と神饌と榊だけ」でも問題ないと説明しています。神社本庁も、出来る形でお祀りすることが大切だとしています。

一対が基本ではあるものの、置けないから祀らない、という考え方は取られていません。

東京都神社庁は、棚を設けられない場合にタンスや本棚の上をきれいにして宮形を置く方法も案内しています。置ける範囲から始める考え方は、榊についても同じです。

玉串として使う場合は別に用意する

榊は、神棚に供えるほかにも使われます。

東京都神社庁は、榊は紙垂を付けて玉串にしたり、神さまの依代とする他に、神さまの宿る所としての神籬に使われたりしているとしています。

地鎮祭や上棟祭などで玉串が必要になる場合は、神棚に供える分とは別に用意することになります。必要な本数は祭事の規模によって変わるため、依頼する神社に確認する形になります。

同じ案内では、一年中常に青々とした緑を保つ常緑樹の枝が使用されるのは、それが神さまの尽きることのない恩恵の証とされるからだとしています。

榊の本数は束によって違う?

買うときに戸惑いやすいところです。

束の大きさに決まりはない

1束に何本入れるかを定めた決まりは見当たりません。

産地や時期、枝の太さによって、束の中身は変わります。同じ「1束」でも、実際のかさは違うことがあります。

値段を比べるときに束数と長さをそろえて見る必要があるのは、この理由からです。1束あたりの表示になっている場合、左右に供えるには2つ必要になります。

高嶺の榊は2束1対でお届け

高嶺の榊の1回分は、2束1対です。

神棚の左右に1束ずつ挿して、ちょうど収まる量にしています。1束ずつ買い足す手間がかかりません。

インテリア用の飾り榊は、約25cmで5本ひと組です。こちらは神棚に供えるためのものではなく、部屋に飾るためのものです。

1回のお届けで左右がそろうので、片側だけ古いという状態になりません。

地域によっては別の常緑樹を使う

そもそも榊が育たない地域もあります。

東京都神社庁は、地方によっては榊が生育しない所があるので、その地方では同じ常緑樹である杉・樅(もみ)・樫(かし)などを代わりに使っているとしています。

岩手県金ケ崎町の鶴ヶ峰熊野神社も、榊を手に入れるのが困難な場合、葉の広い常緑樹で代用してもかまわないとし、ツバキ、ヒノキ、アスナロ、ナンテンなどを挙げています。

その土地で何が使われてきたかも、量を考えるときの前提になります。

月に必要な榊の量はどれくらい?

ここが本題です。

月1回なら2束、月2回なら4束

1回に2束と決まれば、月の必要量は回数で決まります。

月1回の交換なら月に2束、月2回なら月に4束です。年間では、月1回で24束、月2回で48束になります。

高嶺の榊の定期便も、この考え方で月1回と月2回のどちらかを選ぶ形にしています。

年末に新しくする分や、行事の前に替える分を足す年もあります。基本の回数を決めておけば、その都度の足し方も考えやすくなります。

毎日替える形なら量は大きく増える

毎日交換する形にすると、必要量は一気に増えます。

産泰神社は、榊は神饌と同じく毎日交換するのが理想としています。理想として示されている形です。

そのうえで同じ神社は、月次祭の1日・15日にあわせて交換しても問題ないとしています。毎日でなければいけない、という案内ではありません。

毎日替えるとすれば、月に60束前後になります。神社の御神前と家庭の神棚では、扱える量が違うという前提があります。

現実には、1日と15日に替えるか、枯れる前に替える形が多くなります。

水を替えれば同じ枝で日数が伸びる

同じ量でも、水の管理で持つ日数は変わります。

神社本庁は、毎日水を取り替えてみずみずしさを保つよう案内しています。福島県福島市の福島稲荷神社は、榊は毎月1日に左右一対飾り、数日おきに水を替えて、枯れたら下げるとしています。

水を替えるときに切り口を少し切り戻すと、吸い上げが戻ります。私たちの畑でも、収穫した榊は専用の冷蔵庫で保管し、鮮度保持袋に入れて出荷しています。切り口と温度の管理で、その後の持ちがはっきり変わります。

必要な量を減らしたい場合、買う量を削るより、持ちを伸ばすほうが理にかなっています。

交換の頻度で必要量はどう変わる?

頻度の決め方を整理します。

1日と15日に合わせる

多くの神社では、毎月1日と15日に月次祭が行われます。

産泰神社は、榊の交換をこの日にあわせても問題ないとしています。北海道神社庁も、毎月一日・十五日や家族・会社の記念日、正月などの節目には揃っておまいりするとしています。

この日に合わせると、月2回・月4束という形が決まります。

同じ神社庁は、神棚には家や会社、工場などを護ってくださる神札をおまつりしているので、毎朝心をこめて一日の平安を祈るとしています。

枯れる前に替える

日付を決めず、状態を見て替える形もあります。

福島稲荷神社は、枯れたら下げると案内しています。岩手県の鶴ヶ峰熊野神社は、「穢れ」は「気枯れ」にあたり、生気が枯れて無くなってしまった状態をいうと説明しています。

枯れたまま置かないという点が共通しています。持ちは季節によって変わるので、夏は早めに、冬は長めになります。

夏は水が傷みやすく、冬は乾燥で葉が硬くなります。同じ2束でも、季節によって持つ日数は変わります。

日付を決めておくほうが続く

頻度を決めてしまうと、買い忘れが起きにくくなります。

石川県金沢市の大野湊神社は、おまつりの仕方は各家庭・職場で決めてよいとしています。

高嶺の榊では、月1回と月2回のどちらかを選べる定期便でお届けしています。全品送料無料で郵便ポストに配達されるため、留守がちでも受け取れます。

枯れる前に次が届く形にしておくと、必要量を数える手間そのものがなくなります。

神棚が複数ある場合や会社ではどうする?

台数が増えると、単純に倍になります。

神棚の数だけ一対が必要

神棚が2か所あれば、1回に4束必要になります。

自宅と事務所、あるいは母屋と離れに祀っている場合は、それぞれに左右一対で供える形になります。

自宅と事務所のように離れた場所で祀っている場合は、それぞれの置き場所に合う長さを選ぶ形になります。

量が足りないときは、1回に届く束を増やすか、頻度を上げるかで調整できます。

荒神様やその他の祀り先も数に入れる

台所などに別の神様を祀っている場合、その分も必要になります。

家のなかに祀る場所が複数あるときは、どこに榊を供えるかを先に決めておくと、量が計算できます。

すべてに供えるのが難しい場合は、産泰神社の案内のとおり、置ける範囲から始める形になります。

事業所は担当と頻度を決める

会社や店舗では、誰がいつ替えるかを決めておくことが量の管理につながります。

大野湊神社は、お参りの時間帯の例として、朝食の前、就寝の前、出社時、帰宅時、作業開始前などを挙げています。

担当が替わっても続くようにしておくと、切らすことが減ります。定期便のように届く日が決まっていると、引き継ぎもしやすくなります。決めた日に届く形であれば、担当が不在でも止まりません。

よくある質問

Q. 榊は何本供えるのが正しいですか?

A. 本数を定めた案内は見当たりません。神社本庁は神棚の両側に供えるとしており、左右に1束ずつ、器に釣り合う量という考え方になります。

Q. 片側だけでも大丈夫ですか?

A. 一対が基本ですが、産泰神社は、神具はスペースがない場合に無理して用意しなくてよいとしています。神社本庁も、出来る形でお祀りすることが大切だとしています。

Q. 月にどれくらい買えばよいですか?

A. 1回に2束として、月1回なら月2束、月2回なら月4束です。年間では24束と48束になります。

Q. 毎日替えなければいけませんか?

A. 産泰神社は毎日の交換を理想としつつ、1日・15日にあわせても問題ないとしています。毎日でなければならない、という案内ではありません。

Q. 神棚が2つある場合はどうしますか?

A. それぞれに左右一対で供えるため、1回に4束必要になります。すべてに供えるのが難しい場合は、置ける範囲から始める形になります。

まとめ

榊の必要量について、要点をまとめます。

  • 数えるのは枝の本数ではなく束。左右に1束ずつで一対
  • 1束の本数に決まりはなく、産地や時期で変わる
  • 月1回なら月2束、月2回なら月4束。年間24束と48束
  • 毎日の交換は理想として示されており、1日・15日でも問題ないとされている
  • 水を替えて切り口を切り戻すと、同じ量で持つ日数が伸びる
  • 神棚が複数あれば、その数だけ一対が必要

長さと頻度を決めてしまえば、必要量は自然に決まります。

「高嶺の榊」では、富士山の麓の自社畑で育てた国産榊を、25cm・30cm・36cmの3つの長さでお届けしています。1回のお届けは2束1対なので、左右に1束ずつ挿せます。月1回と月2回のどちらかを選べ、全品送料無料で郵便ポストに配達されます。

参考・出典

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